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■私とは何か 

『私とは何か 「個人」から「分人」へ』 平野啓一郎


以前から著者の唱える「分人主義」というものに興味があったので、この本が出るのを心待ちにしていた。
本当は小説で読めばいいんだけど(分人をテーマにした小説も書かれているので)、『日蝕』で挫折した自分はなかなか手が出せずにいたので(笑)。


で、結論から言うと、読んでみてとても良かった。
昔から自分が感じていたモヤモヤしたものとか、生きづらさのようなものが、この本のお陰で少し緩和されたから。


分人主義というのは、人間を「個人」として捉えるのではなく、その人の色んな側面の集合体として捉える考え方である。その側面のことを「分人」という単位で呼んでいる。
そしてその分人は、例えば職場での自分、プライベートでの自分、Aさんといる時の自分、Bさんといる時の自分、など、環境に応じて自然に表出するものである。
この「自然に」というのが重要で、決して意図的にキャラを演じているわけではない。
あくまで自然発生的なもの。

自分は昔から、様々な人の前でそれぞれ違った自分が勝手に出てくることに自己嫌悪のような苦しみを感じていた。
ある人といる時は楽しく喋れるのに、別の誰かとは上手く話せなかったりするのが、とても苦痛だった。
いつでもどこでも同じ自分じゃないといけない、フェアじゃないと思い込んでいた。

でもそんなことはなかったのだとこの本のお陰で分かった。
それはとても自然で、当たり前のことだったのだと。

人間を一つの個人として捉えるのが、そもそも間違いだったのだ。
相手によって異なった分人が出てくるのが、健全なのだ。


ここまで書くと、じゃあ八方美人は正しいってこと?と思われそうだが、実は八方美人とこの分人主義は全く逆の発想だったりする。
それは本書に詳細に記されているので、ぜひご興味があれば読んでいただきたい。

きっと読んで損はないと思うので。






※この記事内の「分人主義」についての説明は、自分なりの言葉で書いているので、もしかしたら著者の意向とずれている部分もあるかもしれません。





私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)
(2012/09/14)
平野 啓一郎

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