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なす術もない 

職場で、一円玉がここ数年造られていないらしいという話を聞いたとき、世の中のお金の流れのようなものを想像してしまい、何か大きな渦に飲み込まれるような感覚に陥った。

世の中に存在する膨大な数の硬貨。
ちゃんと通貨として使用されて流通しているものもあれば、自動販売機の下に落っこちてそのままになっていたり、路地の溝に落ちてヘドロに埋もれて、存在すら忘れられたものもある。
そういうことを想像していると、自分自身もまるで一枚の硬貨になってなすがままに流れに飲み込まれているような気分になったのだ。


そして、この感覚は何かに似ていると思った。
それは、宇宙のことや深海のことを想像した時に陥る感覚だった。

例えば深海のことを想像するとき、自分はいつも一人っきりでぽんとそこに放り出される想像をする。
もちろん実際にそんなことになったら水圧で一瞬で死んでしまうのだろうが、そこはあえて無視して、生きていられるという設定で。
そこでは自分は砂漠の中のひと粒の砂のような、ちっぽけで無力な存在である。
巨大なクジラやイカ、見たこともない生物が間近を通り過ぎても、襲われそうになって必死にもがいても、全く体は思うように動かず、なすすべもない。
文字通り、もう流れに任せるしかないのだ。
諦めの境地。

そういうことを想像すると、いつも背筋がひやっとするような恐怖を感じるとともに、解放感のようなものも感じる。
もう自分に出来ることは何もないんだ。何も努力しなくてもいいんだ、という。


なす術もないというのはネガティブな意味合いの言葉だけど、密かに解放ももたらしてくれる言葉なんじゃないかと思った。




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